羊草ーひつじぐさー

カテゴリ:羊のこと( 39 )

ヤリタイトキニ ヤリタイコトヲ


 細い糸をやっと紡ぎ終えた。


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 ゆっくりゆっくりやっているので、なかなか終わらない。
 紡いでいる最中、子供のように、楽しんだり飽きたりの繰り返し。

 飽きたときに何をするかというと、クローゼットの原毛をチェックしに行く。
 洗っていないフリース(原毛)を確認。
 匂いをかいだり、出生の秘密(届いた個体のお品書きのようなもの。品種、色、量、毛番手、グレードなどが書いてある紙)を眺めて楽しむ。
 これからこれをやるかと思うとうれしくなる。
 うれしくなって、気分が上がったところで、仕事を再開する。


 のんびりしているくせに、休憩の時間は欠かさない。

 どういうわけか頂き物のお菓子があふれていて、「お菓子の国」と呼ばれている我が家だけど、このごろはジャムをおやつにお茶を飲む。
 苺の季節ですからねぇ。



 

 
 
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 「ヤリタイトキニ ヤリタイコトヲ」

 最近観た映画のDVD。
 劇中で見つけた言葉。

 ヤリタイトキニ ヤリタイコトヲ

 そんなことでいいのか?
 そんな思いがふと湧いてくる、これは人の不思議だと思う。

 ヤリタイトキニ ヤリタイコトヲ

 その都度、それでいいんだと、自分に許し続ける。








 映画「しあわせのパン」。

 食べることを題材にした映画が、どうにもこうにも好きなので。
 主演の原田知世ちゃんの透明感にもうっとり。
 とてもいい気分。


 主題歌の「ひとつだけ」。
 昔から、大好きな曲。
 アッコちゃんと清志郎バージョンで。 














 
by hituji-gusa | 2014-05-03 18:43 | 羊のこと

今日も、


 気が付くと、近くに転がっている犬。


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by hituji-gusa | 2014-04-30 14:48 | 羊のこと

雨の午後


 雨が降ってきました。

 とても静かな午後です。



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 細い細い糸を紡いでいます。

 ちょっと飽きてきたので、次は、太い太い糸を紡ごうと思います。


 








by hituji-gusa | 2014-04-28 14:46 | 羊のこと

北海道の羊


 北海道の羊の毛を紡いでいます。

 きもち粗めの羊毛なのに、「細い糸になりたいのです」とおっしゃった。
 どんな布になるおつもりか。




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 夏に行ったとき、牧場の木陰でのんびりくつろいでいた羊たち。
 真冬の今、どんな暮らしをしているのやら。

 







 


by hituji-gusa | 2014-01-26 23:10 | 羊のこと

意味もなく、目的もない

 

 スタイリスト、岡尾美代子さんの新しい本「肌ざわりの良いもの」。
 肌ざわりの良い布を集めた本。

 布はうれしい。楽しい。

 

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 ただ、布を織りたい。 
 初めて機の前に座った時から、そう思っている気がします。
 用途は手にした人が決める、自由な布を。

 いろんな羊を、洗ったまま、細く、太く、その羊の声を聴きながら紡いで織って。
 あたたかさもいろいろ、軽いもの重いもの、肌ざわりもいろいろな、ただの布をつくる。

 そういうことを、あらためてやってみたい。

 


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 色でもいろいろ遊んでみたい。

 染色メリノ、100色あったら100色を、黙々と薄~いシート状にフェルトにする。
 それが何になるかは考えないで、とりあえず、毎日、黙々と。


 意味や目的がはっきりしないこと。
 そういうことに一生懸命になるのは、楽しいと思います。
 




 
















 
by hituji-gusa | 2013-12-23 20:21 | 羊のこと

薄氷


 ストールの仕上げをしました。


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 うすくて、かるい。





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 あわくて、まっしろ。




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 ふくらみもある。



 なんとなく、実用的な感じがしないんです。
 存在感が薄いというか。


 でも、あたたかい。
 羽織ると心が静かになる。

 朝の薄氷に陽が差すようです。
 
 












 
by hituji-gusa | 2013-11-22 22:14 | 羊のこと

ふうわりとした


 羊にはたくさんの種類があって、どういう羊を使うかを考えるのも、制作の楽しみです。

 首に触るものにはやわらかい羊毛を。
 オーストラリアからやってくる、ポロワスという種類の羊毛を使っています。

 
 細く紡いで織ったショールを仕上げしました。
 糸がふくらんで、ふうわりとした、やさしい感触です。
 とても軽い。


 


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by hituji-gusa | 2013-11-09 21:36 | 羊のこと

名は知らねども


 この実が毎年気になる。

 色がきれいだから。



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 赤、青、黄。

 三つの色を混ぜると生まれる、色のグラデーション。
 


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 同じように、羊の上にも落としてみました。

 あわあわとした色あいですが。



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 このところ少々、肩がこっています。
 こういうときにはアンメルツ、アンメルツ。 (今でもあるのだろうか。昔はヨコヨコとかあったけど。)
 















 
by hituji-gusa | 2013-10-29 21:34 | 羊のこと

羊の本


 これは羊の本。


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 ぶ厚い本。

 世界のあらゆる羊が、写真と文章で解説してある本。

 羊はその愛らしい姿と、羊毛、それも洗う前と洗った後のもの、紡いだ糸、それで編んだモチーフが写真に収められている。
 羊好きにはたまらない本。

 
 飼い犬が犬くさくても、そのにおいすらかわいいと思えるように。
 洗う前の羊も羊くさいが、くせになる。

 それだけでなく、羊には不思議な魅力がある。
 魔力というか。

 奥が深くて、その奥がさらに広がっているというか。




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 先日の淡いえんじ色の格子の布とは、違う種類の羊を使っています。
 見た目では分からないけれど、手触りはまた違う。

 糸にして布になる。
 これが、最初出会ったときは、毛刈りしただけの、けものくさい羊の毛だったなんて。

 洗ったら白くなって、紡いだら糸になって、織ったら布になる。
 不思議。
 すごい。
 





 













 
by hituji-gusa | 2013-10-19 22:36 | 羊のこと

時の旅人


 布を織る。



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 織っているとき、音楽もラジオも聴かない。

 五感を「なんとなく」な感じにして、入ってくる音、匂い、風が触れる感覚、そういったものをただ流れに任せている。
 考えるということをしないで、でもふと湧いてくる思考も、「そうなんだ、」とうけとめては、他人のもののように流していく。

 この世界は私のものだ、と決めて。


 そうしていると、沈黙という幕間から、ふとインスピレーションがやってくることがある。
 今日感じたことはなかなかおもしろかった。

 私たちは「時の旅人」だ。

 時、というのは、直線で表される感覚ではなく、「今」というこの瞬間。
 私というものはこの全き「今」にしか存在できない。
 無限に点在する「今」から「今」へ、無限に移動しながら変化している。

 「今」のなかには、「今」を基準にしてあったことになっている「過去」という幻想がある。
 だから、直線的な時間の観念を持っている間は、その「過去」を感じることもできるだろう。
 でも、「今」を絶えず移動している私が思う「過去」は当然毎瞬違っているかもしれない。
 さっきいた「今」では、存在したはずの誰かが、次の瞬間の「今」には存在しないかもしれない。
 でも、それは比べたり確認したりすることはできない。
 だって、自分がもう、さっきの「今」を認識することはもうできないから。
 「ここにある今」を「私の今」だとしか認識できないから。

 そうだとすると、考えるということには意味がない。
 他人、も存在しないに等しい。だから気にする意味がない。
 考えたり、気にしたりしているうちは、まるで人生が運任せのように、ただやってくる、コントロールできないもののように感じるだろう。
 でも、そう感じているのも、思考、エゴ(自我)なのかもしれない。

 大いなるものが自らの意志で無限の「今」を旅しているのが、本来の私たちの姿なのかも。
 そこには自由意思があり、「今」という時を渡り歩いて「経験」という旅をする。
 大いなるものの自由意志と一致したとき、初めて操縦席についた感覚になるだろう。
 本当はずっと操縦席に座っているのに、目隠しをしたままスリルを味わっているのが自我の姿なのかもしれないな。

 そんなことが、ふっと風のように心の中を抜けていった。
 






 







 
 
 
by hituji-gusa | 2013-10-07 15:01 | 羊のこと