羊草ーひつじぐさー

カテゴリ:「う」のひきだし( 10 )

紅伊豆


 ガムとか、キャンディとか、ジュースとか。
 フルーツで何味が好きかと聞かれたら、私の答えはこうです。

 1位 メロン
 2位 葡萄
 3位 いちご

 とりあえずメロン味に飛びついてしまう。

 
 メロン味といっても、いわゆる明治屋のシロップみたいに、濃い緑色のメロン味もあれば、ちょっとリアルでプレミア感が感じられる、黄緑色のフルーティなメロン味もある 。

 大人になってから、メロンには夕張メロンみたいに、オレンジ色した甘いやつもいることがわかって、メロン界広し!と思ったのだが、やはり私は、いつか入院することがあったら誰かがきっとお見舞いに持ってきてくれるであろうと信じていた、化粧箱に入ったマスクメロンに対する憧れを捨てきれない。
 あれはきっと、黄緑色のメロン味なのだ。


 そんなふうに、メロンといってもいろいろあるように、これが葡萄となると、さらにバリエーションが広がる。

 まず葡萄には紫のやつらと、黄緑のやつらがいる。
 巨峰か、マスカットか、ということですね。
 しかもそれらの種族には、粒の大小、まん丸からラグビーボールみたいな形のバリエーションがそれぞれ存在する。

 私は、香料ならば巨峰風味が好きだけど、実は食べる分には、巨峰でもマスカットでもない第三のやつがお好みなのでした。
 その名は「デラウェア」。
 あの、小粒がたくさん密集した、食べるのが面倒くさいやつだ。

 生まれ育った山陰地方ではデラウェアが名産で、そればかり食べていたけれど、今住んでいる岡山では、たくさんの種類の葡萄が作られているけれど、市場に行ってもデラウェアだけが売っていない。

 でも、昨日、いつも通っている農産物直売所で、とても素敵な葡萄を見つけました。
 その名も「紅伊豆」。
 
 


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 色味も粒の大きさも中途半端なので、味にはあまり期待していなかったところ、なんと!食べてみたら、味はデラウェアだった!しかも甘い!
 粒の大きなデラウェアだなんて、素敵すぎる。

 珍しかったので調べてみたら、この品種は熟れると脱粒しやすく、輸送に不向きなのであまり流通していないとのこと。
 ビバ!直売所!
 葡萄の産地に住んでてよかった。

 というわけで、これから秋にかけて葡萄を力一杯食べることを誓います。

 


 


 
by hituji-gusa | 2016-08-25 13:53 | 「う」のひきだし

散髪と枝豆


 散髪のとき、いつも目の前に置いてあるのがオレンジページなのです。

 よって、毎回、仕入れたレシピを試してみるのだけど、今回は焼き枝豆だったという話でした。

 おしまい。




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 枝豆は、塩で揉んで、洗って、フライパンで焼いてから、薄い塩水でそのまま蒸す。
 枝豆を枝からカットするときに、少し深めにカットすることで、切り口から塩水が馴染む。

 味が濃くなって、甘みが出ます。




 


 


 
by hituji-gusa | 2016-07-20 19:52 | 「う」のひきだし

誠ちゃん


 誰か、彼に会ったら伝えてくれ。

 とても美味しいスイカだったと。





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by hituji-gusa | 2016-07-17 12:13 | 「う」のひきだし

誓い


 ときどき、誓いをたてることがある。

 昔は禁欲的な誓いをたてていた気がするけど、そういうことはやめた。


 最近たてた誓いは、「今年は桃をたくさん食べること」。
 できるだけいろんな種類の桃を食べることも含まれる。

 いい桃農家さんを見つけたので、ちょこちょこ通っている。
 当たり前だけど、甘くて香りの良い桃がいい。
 しかもできるだけ安くなきゃ。

 先日は、廃棄されかかっていたものを分けてもらった。
 なんの、ちょっと打ち身がある程度の桃。でも、そこからすぐに傷むから商品にはならない。
 桃はとてもデリケート。
 品種によっては、半分が売り物にならないとのこと。

 桃と氷をミキサーにかけたら、贅沢な桃のスムージー。


 

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 他にも幾つかの誓いをたてているが、内緒。

 そうだ、もうじき例の場所で、めちゃめちゃ美味しいトウモロコシが販売されるので行かなきゃ。
 今年はトウモロコシをたらふく食べることを誓います。

 

 

 


 
by hituji-gusa | 2016-07-12 15:15 | 「う」のひきだし

冬の夜のカステラ


 おいしいカステラが食べたい。
 できれば、目の前で一棹切って持たせてくれたりするとうれしいな。

 熱い気持ちでそう願ったところ、おつとめの帰りにそのお店はありました。

 


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 カステラのお店の名は「常盤木」。

 いちばん小さな一棹を買って帰ったのでした。





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 底のザラメがなんとも言えない。
 ミルクコーヒーもいいし、ブランデーをたらした紅茶もいいな。

 それにしても、どんな包丁を使って、どういうふうに切ったらこういう美しい切り口になるのだろう。
 目の前で切っていたはずなのに、そこのところは見逃してしまったのでありました。


 今夜は冷える。
 明日はまた雪になるという予報ですが。













 
by hituji-gusa | 2014-02-13 21:18 | 「う」のひきだし

まだ、ある。


 アップルパイもチーズケーキもバットを焼き型にして作る。


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 そうしておいて、食べたい分だけ少しずつ切り分けながら楽しむ。

 食べ始めは、ああ、まだこれだけあるな、と思うとうれしい。


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 5月にたくさん作って冷凍しておいた苺のジャムはもう少しストックがある。

 正月に炊いて、小分けにして冷凍した小豆もあるし。
 今日、お餅が届いたので、それでぜんざいもいいなと考える。

 ラムレーズンがたっぷり入ったチョコレートの「ラミー」は、スーパーで安い時に買いだめしておく。
 この間買った分は、まだ、ある。


 ああ。
 あると思うだけでうれしいな。
 まだ食べる分がある、というのがうれしい。
 お楽しみがまだ残っている、という感じが、うれしい。

 















 
by hituji-gusa | 2014-02-06 19:32 | 「う」のひきだし

くじらに乗って


 北九州市が発行しているすてきな無料情報誌「雲のうえ」。

 図書館の旅関連のコーナーをうろうろしていたら、るるぶにまじってそこにいたのが「雲のうえ 一号から五号」。
 あらあら、と久しぶりのおともだちに会ったような気分で借りて帰ったのでした。



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 牧野伊三夫さんのくじらのイラストもかわいい第一号の表紙。
 北九州市はかつてくじらの町だったそうな。


 たまたま図書館の近所の定食屋さんで、くじらの竜田揚げ定食をいただいた。
 一日5食限定、というのがずっとずっと気になっていた。
 冬の定番カキフライとどちらにしようか悩みつつ、久しぶりのくじらを食べてみることに。

 小学校の給食。
 くじらのオーロラソースというメニューが楽しみだった。
 竜田揚げのころもにからまった、甘いケチャップ風味のソース。
 今でも食べてみたい。


 久しぶりに食べたくじらの竜田揚げは、とにかく美味でした。
 やわらかくてくさみがなくて、でもとことんくじら。
 なんというか、滋養がある、という感じだった。

 食べた後で、なぜだか身体がとても軽い。
 揚げ物を食べた、お肉を食べた、という食後の感じがないのですね。
 お野菜中心の食事の後とも違う。
 「ああ、ちょうどいいものをいただいた」そういう感覚。

 その食後の軽さを映像的に妄想してみたら、くじらの一部になって海をたゆたっている自分がいました。
 くじらに乗って、というよりも、くじらになって、というほうがしっくりくるかもね。

 
 ありがとう、くじら。



 高槻市のサイトの給食コーナーに、くじらのオーロラソースのレシピを見つけました。 
 あんなに待ち遠しかった献立は、こんなレシピだったのか。
 赤みそね~、ふむふむ。












 
by hituji-gusa | 2014-01-29 18:09 | 「う」のひきだし

れんこん


 月に何度か、ドライブを兼ねて遠くの大きな農協へ行く。
 野菜が安くて新鮮だし、冷蔵庫にいろんな野菜があると食べごとがとても楽に感じる。

 れんこんの産地が近くにあって、だから寒くなるとけっこうな量のれんこんを消費している気がする。
 スーパーに行くと、一節をラップにくるんで売っているが結構高い。
 その点、農協に行くとざっくりと袋にはいったれんこんを、値段を気にせず買って帰ることができる。


 ハンバーグ、きんぴら、酢の物、てんぷら。
 すりおろしたら、またバリエーションが広がると思うのだけど。
 そう考えると、れんこんというのは使い向きがあって、おもしろい食材だと思う。

 
 私の好きなのは、片栗粉をはたいて揚げて、甘酢をからめるレシピ。
 これだけでご飯がすすむくらい、濃いめの味付けにする。
 そうでないときは、揚げてすぐに塩をふって食べるのがシンプルで好きです。



  


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 ビールにも合いますで。





 



by hituji-gusa | 2014-01-20 18:25 | 「う」のひきだし

クリームソーダのおもひで


 とっても若いころのこと。
 喫茶店でアルバイトしていた私は、喫茶部のすべてを任されていた。

 ネルでコーヒーを落とし、サンドイッチを作り、チョコレートパフェ、プリン、プリンアラモード、クレープ、ミックスジュース、などなど華麗に作り上げては、お席までお持ちした。
 もちろん遊びではない。仕事だ、仕事。


 ある日のこと。
 4人のお客が、全員クリームソーダを注文した。
 仕事人であった私は、そんなときもただ緑のクリームソーダーを4つ作って、「そらよ」っとお出しするわけにはいかないと考えた。
 お客様を喜ばすことができてこその仕事人。

 明治屋のシロップはカラフルであった。
 赤、青、黄色、緑と、そろっていた。
 だから、それぞれ違った色のクリームソーダを作って出した。
 お客さんは「ほ~っ」と言って興奮し、私の仕事魂も満足したわけだけど。

 若かったな、私。




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 実は厨房ではもう一色、用意されていたのである。
 赤+青=紫。

 しかし、作ってみたところ、そこはかとなく毒々しかったので、こっそり私が飲んだ。
 色は重要だ。

 




 














 
by hituji-gusa | 2013-06-19 08:24 | 「う」のひきだし

チーズ


 この世のありとあらゆるものはうつくしい。

 ふだん、なにげなく食べているものも。


 
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 木次乳業のプロボローネ。

 うつくしい。


 
 私たちはたえず動いていて、いつも少し先のことを見たり考えたりしながらいる。

 目の前のコップの水を飲もうと手を伸ばしながら、実はコップの水のことは見ていない。
 飲んで渇きが潤った自分の感覚を想像したり、はたまたこれから乗るバスの時間なんかを気にしたりしているかもしれない。

 水の透明感。
 汗をかいたガラスの、みずみずしい雰囲気。
 それが今、目の前にあるのに。


 チーズを切っているときは、目の前のチーズのことだけ見て、感じていたらいい。

 ナイフが重く鈍く入っていく感覚とか。
 切り口の新鮮な色のきれいさとかなめらかさとか。

 その味のことなんか、そのときは想像しなくていい。
 そんなふうに少しでも未来に気持ちをとばしていては、「今」の感動をのがしちゃう。

 チーズの美しさを味わっていたら、勝手に自分が運ばれていく。





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 そのチーズのおいしさに。

 今、目の前にあるおいしさの、まずは匂いでも感じてみることにする。
 





 















 
by hituji-gusa | 2013-02-20 11:22 | 「う」のひきだし